版画の摺りあがる過程

重ね摺りのことを懸合摺（かけあいず）りといいます。 各図のように綺麗に摺り上がります。 これを多色摺木版画といいまして、江戸の技法です。

１.夜明け、東雲時の状態を金泥で摺ります。

２.1と同じ状態で、雲や蹄を朱色で暈して摺ります。

３.淡い墨（黒色）で、闘牛と地面を下地として摺ります。

４.闘牛を薄墨で、二度目の下地を懸け合い摺りをします。

５.少し濃い墨で闘牛を懸け合い摺りをしますと、筋肉がみえてきます。

６.更にやや濃い墨で闘牛を懸け合い摺りをしますと、筋肉の躍動感が表現されます。

７.闘牛の輪郭を濃い墨で摺りますと、闘牛は完成です。

８.これまでに摺り上がった状態の闘牛とのバランスをみて、地面を少し濃い墨で暈して摺り、完成です。

-------------------------------------------------
http://www.shusui-taki.jp/